創業者兼デザイナー、セバスチャン・マスダの初の英語伝記:世界的な「カワイイ」サブカルチャーを形作ったことで知られる日本のクリエイター兼アーティスト。その歩み、創造的影響力、そしてカラフルでネオンを多用した作品に秘められた深い反逆的な意味を探る。
セバスチャン・マスダは、原宿発祥の日本の「カワイイ」サブカルチャーの父と広く称される日本人クリエイターである。彼の作品は鮮烈なネオンカラーが特徴で、デコラファッションの発展に影響を与えた。ファッション、アート、エンターテインメントの分野で活動し、カラフルでカワイイテーマを創造性の基盤としている。
アーティストとして、ニューヨークの巨大ハローキティ像やシンガポールのふわふわ毛糸製巨大ドラえもん像など、著名なアート作品を制作。デザイナーとしては、原宿の「カワイイモンスターカフェ」やニューヨークの寿司店「Sushidelic」の内装を手がける。また、衣料品ラインを展開する店舗「6%DokiDoki」を運営。エンターテインメントプロデューサーとしては、日本の歌手でありポップカルチャーのアイコンであるきゃりーぱみゅぱみゅとコラボレーションし、彼女の初ミュージックビデオをプロデュースした。
ニューヨークのファッション工科大学(FIT)社会学教授である川村由仁也が執筆した本書は、増田の困難で孤独な幼少期と育ち、そして複雑な家庭環境が、今もなお個人的な課題に直面する数百万の若者にインスピレーションを与え続ける彼の創造的活動にどのように影響したかを探求している。増田は十代の頃、図書館で独り本を読む日々を過ごし、それが彼の観察力と洞察力を養った。本書はまた、単に可愛らしくてフリルだらけの「子供向け」と誤解されがちな「カワイイ」に対する彼の深い理解にも迫る。カワイイは単なる形容詞ではない。それはライフスタイルであり、哲学であり、思想なのだ!

